キツツキのキ

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「人工知能の核心」レビュー、羽生善治はすごい

今回は、「人工知能の核心」という本について書評します。
書評初めてなんで緊張します。

この本について

人工知能の核心』は、NHK出版新書より、2017年3月に発売されました。
作者は、現役最強棋士羽生善治さんです。
780円+税です。
NHKスペシャル「天使か悪魔か 羽生善治 人工知能を探る」の取材で得たことを、本にしています。

本の内容

この本では、
人工知能の現状と進化を探り、
人間にできて人工知能にはできないことを見つけ、
人工知能と人間がどう付き合っていけばいいかを、羽生さんが考えていきます。

羽生さんは、将棋を指すプロの棋士ですが、将棋ソフトの話だけでなく、人工知能全体と人間の関わりがテーマになっている本です。

羽生さんが書いた本編に加え、中井ディレクターが、「レポート」としてコラム的な補足も挟んでいます。

人工知能の進歩は、「ビックデータ」「ハードウェアの向上」「ディープラーニング技術の発展」によるものだそうです。

羽生さんは、この本のために、「アルファ碁」の開発者ハサビス氏、ソフトバンクの孫氏など、すごい方達に取材をしています。そんな人たちの研究や考えに触れられるのは大きいです。

ただ取材したことを書くだけでなく、噛み砕いて書いたり、自分の考えも述べたりしていて、非常にわかりやすいです。「チューニングテスト」と「中国語の部屋」に関してなどは、非常にわかりやすくなっています。

感想

今の人工知能の、一端に触れることができました。

今の人工知能は、ゲームで人間に勝つとか、そういうレベルではなくなっています。より人間らしい思考をするようになっていのです。
孫氏の「人工知能のための学校が必要だ」いう意見には、ハッとした。人間の感情のような物をもった人工知能は、教育する必要があるのだ。教育しないと、人間の赤ちゃんのように感情をコントロールできない状態になってしまうそうです。

人工知能を信じすぎてはいけない」羽生さんのこの言葉が、一番心に残りました。人工知能の思考はブラックボックスであり、非常に高い確率で正解を導きますが、間違いもあるのです。
人工知能は多くの場合、人間よりも正しい判断を下し、作業を効率化できるでしょう。
ただ、ミスが絶対に許されない時に、人工知能を使うべきなのか、人工知能が犯したミスの責任は誰がとるのか、こういうことを、真剣に議論していく必要があると思います。

非常に勉強になる、いい本でした。流石、天才棋士が書いた本です。
僕も、羽生さんみたいな分かりやすい文を書きたいなあ

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